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成分・原料情報

化粧品としてのヒアルロン酸の効果は?種類による違いも解説

いまや「保湿」を目的とした化粧品には当然のように配合されている「ヒアルロン酸」。一般的にも認知度が高い成分ですが、化粧品に配合される種類がいくつあるか、種類によって何か効果に違いがあるのかご存知でしょうか?今回はそのあたりを解説します。

1.肌内部のヒアルロン酸とは?

ヒアルロン酸は人間の肌の内部にも存在します。人間の皮膚は、表面側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造になっており、ヒアルロン酸は真皮に存在する成分です。真皮内を網目状に張り巡らされている「コラーゲン」と、コラーゲン同士をつなぎとめている「エラスチン」のすき間を埋めているのが「ヒアルロン酸」。ヒアルロン酸が水分をたっぷり抱え込むことで、肌にうるおい・ハリを与え、肌の乾燥も防いでいます。

肌のイメージ図

2.化粧品としてのヒアルロン酸の効果は?

ヒアルロン酸は上記の通り、水分を抱え込むのが得意な成分です。肌につけると表皮の上にとどまって、多くの水分と結びついて抱え込んで保湿します。外気の湿度が下がっても影響を受けにくい特徴も持っています。したがって、乾燥による小ジワの予防や改善、肌のバリア機能の改善とターンオーバーの正常化サポートなどが期待できます。
また、ヒアルロン酸はもともと人間の肌にも備わっているので、刺激が出にくい成分です。肌質を問わずに使用することができることも、さまざまな化粧品に配合されている理由と言えます。

3.化粧品に配合されているヒアルロン酸の種類は?

さまざまな研究により、化粧品に配合する成分としてのヒアルロン酸は進化しています。分子量の大きさや構造を変化させることによって、肌への浸透性や保湿力、持続力などに違いが出ます。

Ⅰ.ヒアルロン酸Na
古くより使用されている一般的なヒアルロン酸。分子量が大きく、ほとんど皮膚に浸透しないことから、多くの場合で皮膚表面にとどまり、乾燥を防ぐ目的で配合されています。

Ⅱ.アセチルヒアルロン酸Na(愛称:スーパーヒアルロン酸)
ヒアルロン酸Naにアセチル基を結合させることで、エタノールに溶けるようにし、ぬめりがなくさっぱりとした使用感の成分です。
表皮表面に対する吸着性・親和性が向上し、角質表面に効率的にとどまることができるため、角層内部から蒸発してくる水分をより多く捉えます。その結果として高い保水力や、角質柔軟化による保湿作用があるとされています。

Ⅲ.ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム(通称:吸着型ヒアルロン酸)
ヒアルロン酸Naに塩化グリシジルトリメチルアンモニウムを付加し、プラス(+)のイオンをもつ構造にした成分です。皮膚や髪はマイナス(ー)イオンの性質を持っているため、プラス(+)イオンの性質をもつヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムは皮膚や髪に吸着し、保湿作用が持続します。流水洗浄後も一般的なヒアルロン酸より皮膚表面や髪に多く残ることから、クレンジング料や洗顔料、シャンプーなどに配合されることもあります。

Ⅳ.加水分解ヒアルロン酸Na(通称:浸透型ヒアルロン酸)
ヒアルロン酸を酵素などを使って加水分解し、平均分子量を1万以下の小さな分子サイズにしたものです。分子量が小さいので、角層への浸透性が向上。角層の水分量を増加させることによって保湿します。

Ⅴ.ヒアルロン酸クロスポリマー-2-Na(通称:3Dヒアルロン酸)
ヒアルロン酸に高分子クロスポリマーを付加することで生まれた高機能保湿成分です。
高分子が形成する複雑な網目状構造(3Dクロスポリマー構造)中にヒアルロン酸が存在することで、通常のヒアルロン酸と比べて非常に高い保水力と持続力を実現します。乾燥肌用スキンケア製品への配合がおすすめです。

まとめ

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今回はヒアルロン酸について紹介しました。参考になれば幸いです。ご希望商品のイメージや持たせたい特性に沿って処方を組んでいきます。相談しながら進めていきましょう。

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